不動産投資(ワンルームマンション投資)のローン借り換えのメリット・デメリットは?

不動産投資(特にワンルームマンション投資)は他の投資と比べて初期設定が非常に重要な投資です。

立地、物件価格、築年数、ローン金利など、投資を始めてからでは変更できないポイントがたくさんあります。投資信託や生命保険では少額で始められるので途中で見直しや損切りが可能ですが、不動産投資では損切り額が大きくなり、それがなかなかできません。この点が不動産投資を始めるハードルの一つとも言えます。

ローン金利は、投資開始後に改善ができる、唯一のポイントになります。

本記事ではローン借り換えによるメリット・デメリット、具体的な手順についてお伝えして参ります。

当ブログの管理人
バンカー杉本
北関東出身で外資系銀行に勤務する40代のサラリーマン投資家。東京工業大学で金融工学を勉強。同大学院博士課程を卒業後、日系証券会社勤務。在籍中に不動産投資と出会う。現在はワンルームマンション12戸保有(内ローンフリー物件5戸)。過去に悪徳不動産会社から物件を購入してしまった苦い経験を持つ。セカンドオピニオンサービスでトータル3000万円以上のメリットを享受。CFA、証券アナリスト、プライベートバンカー、宅建士の資格を保有。

不動産投資ローンの借り換えとは

不動産投資のローン借り換えとは、現在借りている金融機関よりも金利が低い金融機関に借り換えを行うことをいいます。

例えば、現在借入している金利が2.5%、新規で借入を行う金融機関が1.5%であれば1%金利が下がるため、支払い総額を大きく減らせる可能性があります。

ちなみに金利1%がどの程度の金額の差になるかというと、2,000万円の物件に対して35年ローンを組むと改定して、
金利2.5%の場合の返済総額:3002万8,964円
金利1.5%の場合の返済総額:2571万9,197円その差、なんと約430万円物件価格25%にも匹敵する差が生まれます。

このようにローンの借り換えの威力はバカにできません。現在不動産投資を実施されている方はぜひローン借り換えを検討してください。また、不動産投資をこれから始められる方はローン利息も注意してみるようにしてくださいね。

不動産投資ローンの借り換え実行基準

ローン借り換えの基準として、

金利:金利差1%以上
ローン返済期間:10年以上
残債:1,000万円以上
と言われています。
ローンの借り換えには一般的に100万円ほどの借り換え手数料がかかります。借り換え手数料を加味しても返済総額が減少するかを確認する必要があります。その一つの基準として上記のような条件が一般的に妥当と言われています。

不動産投資ローンの借り換えのタイミング

不動産投資をすでに始められている方は、すぐにでもローン借り換えで金利を下げたいと考えると思います。

しかし、ローンの借り換えをするには一定期間の返済実績を積み重ねる必要があります。

経験則的にはなりますが、約5~10年ほどの返済実績がないとあまりローンの借り換えをする意味はありません。

これにはローン借り換えによって金利が下がるメカニズムを理解すると簡単にわかります。

ローン金利の決まり方

金融機関が投資家に融資する際の金利を決める要素は3つあります。

  1. 物件
  2. 与信
  3. 提携金融機関

物件

これは、投資をしようとしている物件の価値になります。金融機関は債務者(不動産投資でいう投資家)が債務不履行となった場合、物件を差し押さえて売却し、ローン残債の回収に当たります。そのため、物件価値が低い場合は金融機関のリスクが高くなるため、金利は高くなります。

もし、ローンの金額に対して物件価値が大幅に低いと判断された場合は融資が実行されないと言うケースもあります。

与信

これは債務者(投資家)の社会的信用ともいいます。

年収、勤めている会社の規模、勤続年数、過去にクレジットカードや携帯電話の支払い滞納がないか、リボ払いが残っていないかなど、しっかりローンを真面目に返済してくれる人かどうかを金融機関は見ています。また、ローンの返済を進めていくことで返済実績が積み重なって、より信用度合いを引き上げることが可能です。

提携金融機関

提携金融機関は、不動産投資と金融機関との関係性になります。実は投資家からすれば直接関係はないのですが、不動産会社とその提携金融機関の付き合いによって金利が変動します。これは投資家からすればどうすることもできないことですが、複数の不動産会社から提案を受けてみて、金利がどの程度違うのかを見比べてみても良いかもしれません。

10年ほど返済すると借り換えで金利が下げられる可能性が高い

10年ほどローン返済していると、与信がより高くなるケースがあります。理由は、勤続年数が伸び年収が上がりローンの返済実績が10年分貯まるからです。

これによって新規で相談する金融機関に対して、より良い条件を引き出せる可能性が高まります。

ローンの借り換えに必要な手数料

ローン借り換えに当たっては、さまざまな手数料がかかります。

主な手数料は、

  • 印紙税
  • 保証料
  • 事務手数料
  • 全額繰上げ返済手数料
  • 抵当権設定費用
  • 抵当権抹消費用
  • 団大信用生命保険
  • 火災保険料

などがあり、総額100万円前後となることが一般的です。

ローン返済期間が10年以下はローン借り換えのメリットが低い?

ローン借り換え時に100万円ほどの手数料がかかるため、ある程度のローン返済期間が残っていないと金額的なメリットが得づらく、最悪返済総額が増加するケースもあり得ます。その一つの目安がローンの返済期間10年以上残っていること、と言われています。

借り換えを検討している金融機関に相談して、しっかりシミュレーションをして数字をみて判断しましょう。

もちろん現在の金利の状況いかんによってはすぐに切り替えてもメリットがでてくる可能性もあります。

判断は素人には難しいので、その場合にはセカンドオピニオンサービスを利用することをおすすめします。

ローン借り換えの手順

ローン借り換えの手順をご紹介いたします。

  1. 借り換え金融機関を選定
  2. 金融機関へ相談
  3. 事前審査
  4. 6.本審査の申込み
  5. 本審査
  6. 現在の借入先に一括繰上返済申し込み
  7. 融資実行
  8. 一括繰上げ返済
  9. 新規金融機関に返済開始

この中でも借り換え金融機関の選定は実は素人には非常にハードルが高いです。

不動産投資のセカンドオピニオンでは金融機関による借り換えの相談も乗ってくれる会社さんも存在ます。そういった会社に相談しても良いかもしれませんね。

まとめ

不動産投資のローン借り換えについてご説明してきました。

ローン借り換えは不動産投資を始めた後にできる収支改善施策の一つです。今の金利条件や残債金額、返済実績を把握して、少しでも費用対効果の高い不動産投資にする手助けになれば幸いです。

それでは!

 

PS:私は金利3.5%から1.6%に金利下げることに成功しました!と言っても良い不動産業者に任せただけですが笑!